アリは踏み潰す。ハエは叩き潰す。
芸能人の自殺。
芸能人だから注目されるんだろう。
僕は知らない人間が死んでも、悲しくもなんとも思わないような人間だから。
ただ、ああ亡くなってしまったのだなと思うくらいで。
もちろん、自殺という自らの手で行った(と思われる)際の心理状態、環境には興味があるけど。
不謹慎か。
研修費のことを聞かれたから、額を言ったら馬鹿にされたような反応をされた。
それだけ稼ぐのならもっと頑張らないと、って。
うるせぇって心の中で思って顔で笑って。
そこから苛立ちが始まって、周囲の人間を皆殴ってやりたいとか、排水溝に落としてやりたいとか思ってた。
全員が敵のように思えてしまって。
本当は皆、優しい人達だということは知っている。
ただ、僕がおかしいだけなのだ。
手前味噌だけれども、僕が住んでいる県でも地域差がある中、現場の地域の人達が一番良い人が多い気がする。
よく見れば欲が無く、またーりとしている。
悪く言えば能率が悪く、向上心が無い・・・ように思う。
そんな優しい人達を僕は敵視してしまうのだから、僕の思考は腐りきっている。
研修費と言えば、家賃を貸してくれと言われた。
返す当てもない癖に、何が貸してくれだ。
家賃を払ってください、だろうが。
給与さえ遅れなければ、なんてそんな仮定の話には何の意味も無い。
タラレバを嫌っていた人間が、自分がその身になってやっと気づき始めたのか。
しかしながら現実として、支払いに充てなければならないのなら仕方がない。
結局、父の仕事がまた見つかった後も僕の目標は踏みつぶされる形となった。
何の為に働いている?
安定した未来なんてもう望んでいない。
だから死にたくなる。
僕は考えて考えて、だけどこの苦しみはどうしようもない。
これは誰のせいでもなく、自身が弱いが故のこと。
どれだけ人を考えても、苦しみが消えないんだ。
どれだけ人を想っても、苛立ちが収まらなくて。
そんな自分にまた苛立つと共に虚無感を覚える。
楽しい雰囲気を壊したくない。
良い雰囲気の邪魔をしたくない。
楽しい気分の邪魔をしたくない。
良い気分の邪魔をしたくない。
僕は邪魔。
また自分を責めて、どうにか誤魔化して。
笑える。
僕の右腕は、ヤツにつかまれて汚い。
これを血で上塗りにできないものかと空想する。
やっと認められた現実と、それに付随するフラッシュバック。
穢れの意識が強すぎて。
左手で右腕を切り裂く。
カミソリで滑らすのではなく、切り裂くんだ。
そうしなければ血が出ない。
真っ赤な血。
傷と血よりもその汚れに着目するあなた方に乾杯。
こんなことを書いてまた、傍から見ればかまってちゃんか。
けれど、そんな子はもういないんだ。
いつも書いているけれど、かまってちゃんはもうかなり以前にいなくなってしまったから。
残っているのは過去の苦しみを誤魔化すために、愚かな行為を繰り返す馬鹿な僕だけ。
それだけ。