くろにわの雑記

精神障害者の日常、ゲーム、その他雑記です。

孤独の逆転

現在の問題は過去に通じている場合、その問題に折り合いをつけるためには、過去をなんらかの形で処理していかなければならない。
と、逆転裁判4逆転検事をやって思った。

ネタバレになるけど



どちらの作品も、最終的には少し遠い過去にあった出来事を、現在で解決していく。
もちろん、たかがゲームと言う人もいるだろうけど。

少なくとも自分は、あくまで現在の問題について過去がその原因とするならば、その過去を引っ張り出し何らかの形で処理しなければ、解決はできないと思う。


でも、自分にはサイコロックを解く勾玉も無ければ、人の心情を見抜く腕輪も無い。

「証拠が全て」
どちらのゲームでも必ずでてくるフレーズ。

そう、証拠が無ければどんな話も空論、推論でしかない。
だから、裁判は推定無罪から始まる。
どれだけ黒に近い被告人であろうとも、証拠品が無ければ、またはその証拠品で犯罪を立証することができなければ、無罪となる。
罰は無い。

これは、逆転裁判シリーズをやっていれば、誰でもわかることだろう。


自分の場合もそう。
自分がどれだけ兄に虐待を受けていたと主張したって、その証拠が無い。
アザなんていつかは消えるし、病院にだってそのときには行っていない。

誰にも兄からの暴力のことは言っていない。
証拠というのは、「証人」も含まれるけど、その証人であるはずの両親は何も知らないと言った。
両親の証言以外に、兄が自分に暴力を振るっていたという事実を立証する術が無い。

兄や親族(祖母、伯母)からの脅迫電話について。
これも上記の理由から立証できない。証拠が無い。
ナンバーディスプレイサービスなんて無かったから。

母の不貞行為について。
これも、証拠も既に手元に無く、また証人もいない。
またも前述の理由から立証不可能。


両親の喧嘩について。
母は、「父に暴力を振るわれた」こと、「大喧嘩したことがあった」こと、「家を出て行ったことがある」ことをかすかに覚えていた。

しかし、自分に言った「お前は要らない。お前にはお父さんがいるでしょ?お姉ちゃんもお兄ちゃんもお父さんがいないの。かわいそうでしょ?だからお前は要らない」
これらの言葉は覚えていないそうだ。
これに関しては、証拠なんて当然あるはずもない、証人である父も覚えていないと言った。


逆転裁判風に書いてみたけど、結局、自分がどれだけ両親、兄、祖母等に「ツミ」があると主張しても、その証拠がない限り、立証はできない。
そのため「バツ」は求められないし、下せない。
そもそも裁く場にすら立つことができない。検察で言う所の起訴すらできないという状況。


この「自分にしかわからない彼らのツミ」を、どうすれば自分は処理できるんだろうか?
どうすれば折り合いをつけられるんだろうか?

この「ツミ」を他人は、『過去は戻らない。修正することはできない。だから許しなさい。だから忘れなさい。』と言う。
それは、他人だから言うことのできる言葉なんだ。

自分に対する彼らの「ツミ」は、自分を今でも苦しめている。
過去が戻らないことも、修正することができないということもわかっている。
けれど、忘れることなんてできない。許すこともできない。
自分が友達を失ったこと、精神的におかしくなっていたこと、そのために学校へ行けなくなってしまったこと、それによって喪失した時間、通院しなければならないこと、薬を飲み続けなければいけないこと、ここにいる自分、これら全て忘れることも、許すこともできない。

そうして今、自分はどうすればいい?
「全て他人のせいにしている」とも言われたっけ。
じゃあどうすればよかった?

自分は何もできなかった。
自分の力の及ばない所で問題が起こり、それに巻き込まれ、飲み込まれた。

自分が不登校にならなければよかったのか?
自分が兄を殺せばよかったのか?
9歳なら刑事責任を問われない。
そうすればよかったのか。
そうすれば、誰のせいにもすることのない人生があったんだな。

これも今更。
今更って、いつもいつも。
馬鹿だよ自分はいつも。